ソムリエの
お話し
SOMMELIER


26 家庭で実践できる簡単なマリアージュ

今晩のお家での夕食にどんなワインを選んだらいいかしら?
このワインに合わせてどんな料理を作ったらいいのかな?


ご家庭で料理とワインを楽しむのにこのようなお悩みを抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

 

 

「魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワイン」という考え方が定説となる一方で、素材自体が白身か赤身か、また調理法や味付けによって逆の組み合わせのほうが良い場合もあったりと、料理とワインの組み合わせは実に多くのパターンが存在します。

気軽に美味しく楽しみたいのにそんな複雑なことは考えたくないなぁ・・・

ということで、最もシンプルで簡単なマリアージュの方法をお伝えしたいと思います。

それは・・・「料理(素材)の色とワインの色を合わせること」

例えば鶏肉料理を考えてみましょう!!

素材の色から考えると、肉ですが白身肉ですので、セオリーとしては白ワインとなります。
素材の味を活かすようなシンプルな調理法で仕上げた鶏肉料理に関しては白ワインが良いということです。

さらに掘り下げて、料理の色をみていきましょう!!
例えば・・・

 

①鶏肉のライム風味のサラダ(グリーン色)
鶏肉の白に、ライムのグリーンとサラダのグリーンが重なります。
よってワインは白ワインの中でもグリーンがかった輝きのあるフレッシュで爽やかな風味の白ワインが良いでしょう。
例えばイタリアワインなら最北のエリア、アルト・アディジェのミュラー・トゥルガウ、シルヴァーナー、ケルナーなどの瑞々しく軽やかな白ワインが浮かびます。

②チキングラタン(イエロー色)
鶏肉の白に、ミルクやバター、チーズなどの白が重なり、それをこんがり焼き上げることによって黄金色に仕上がります。
よってワインは白ワインの中でも黄金色の輝きを持った濃い黄色のまろやかでコクのある味わいの白ワインが浮かびます。
樽熟成された重すぎないタイプのクリーミーな白ワイン、品種で言うとやはりシャルドネが多いですね。

③トマトソースを添えたチキンソテー(オレンジ色)
白身肉をこんがりと焼き上げた黄金色に、トマトの赤が重なります。
よってワインは淡い赤の色合いを持ったもの、つまりロゼワインが浮かびます。
ただしトマトソースで煮込んだものに関しては、軽めの赤ワインも良いでしょう。

 

④鶏肉の醤油炒め(明るいブラウン色)
白身肉を醤油で炒めることにより全体が淡いブラウンに色づきます。
よってワインは、淡いブラウンではありませんが、明るめの色合いの赤ワインが浮かびます。
イタリアワインならサンジョヴェーゼを使ったキァンティ。軽めのボディの赤ワイン。サンジョヴェーゼは醤油を使った料理との相性バツグンです。

⑤鶏肉の赤ワイン煮込み(濃いブラウン色)
素材は白身肉ですが、赤ワインで煮込むことにより全体が赤みがかった濃いブラウンに色づきます。
よってワインは濃いめの色合いのミディアムボディからフルボディの赤ワインが良いでしょう。ただし煮込むことによって柔らかくなった鶏肉には強いタンニンは必要ではありません。
イタリアワインなら豊かな酸と滑らかなタンニン持つ北イタリアのバルベーラやピノ・ネーロはいかがでしょうか。


まとめると、

①料理の色がグリーン系 → グリーンがかった輝きのある淡いイエロー色の白ワイン
②料理の色がイエロー系 → 濃いイエロー色、または黄金色の白ワイン
③料理の色がオレンジ系 → ロゼワイン
④料理の色が明るいブラウン系 → 明るめの色調の赤ワイン
⑤料理の色が濃いブラウン系 → 濃いめの色調の赤ワイン

もちろん全てがこのパターンに当てはまるわけではありませんし、いくつかの例外もありますが、最もシンプルで最も挑戦しやすい方法ではないでしょうか。

ぜひ試してみてください!!