ワインの
産地&特徴
CHARACTERISTIC


フランス

フランスは世界の中でも、特に優れたワインを産出する国として有名。年間の生産量は常に世界の中で上位で、北部のノルマンディやフランドルを除く国土の全域でブドウが生産されている。気候・士壌ともプドウ栽培に大変適しており、10大産地といわれる各地方が、それぞれの気候、士壌に最適のプドウ品種を栽培し、伝統的な栽培法や醸造法で、地方ごとに特徴をもったワインを産出しているため、世界のワインの縮図ともいえよう。特に2大銘醸地「ボルドー」と「ブルゴーニュ」は世界で最も偉大なワインを産出する地方として有名であり、またヨーロッパの中でも早くから『A.O.C』という原産地統制名称による区分が法律で管理されてきたため、他のワイン産地の見本にもなっている。

01Champagneシャンパーニュ


主要品種: シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ

生産地は、中心都市のランス、エペルネを含むマルヌ県が中心。シャンパーニュ地方産のブドウを使い、1本1本
ボトルごとに泡を造っていく瓶内二次発酵方式によって造られた発泡性ワインのみがシャンパンと認められている。
栽培農家と製造会社との分業が確立されているところが多いので、他の産地以上に造り手の違いが味わいの違いに
影響する。寒冷地のためブドウの作柄を一定にする目的で、品種、生産地区、収穫年の違う原酒を数十タイプ混ぜた
り、発酵後の熟成期間も長くとるため、それらをストックする時間とコストがかかっている、価格も製法も特別なワイン。

02Loireロワール


主要品種:シュナン・ブラン、ソーヴィニヨン・ブラン、カベルネ・フラン、ピノ・ノワール

フランス最大のロワール河流域。冷涼で湿潤な気候から、全体的に軽くてフルーティー、安価なものが多い。
タイプも品種もバラエティー豊かで、パリジャン&パリジェンヌに日常的に最も親しまれているワイン。
ラベルに「シュール・リー製法」表示ができるのは、この地方のミュスカデ(Muscadet)種のワインだけ。

03Bordeauxボルドー


主要品種:ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー

au bord de l’eau=水のほとり、という名の通り、3つの大きな川の周辺に広がる産地で、数種のワインをブレンドする
ため、多くは生産者の違いが品質基準となっている。オー・メドック(Haut-Médoc)、グラーヴ(Graves)、ソーテルヌ
(Sauternes)、サン・テミリオン(Saint-Emilion)では、各生産者(シャトー)に対する格付けを行っている。
赤ワインはジロンド川を基点に、右岸=メルロー、カベルネ・フラン、左岸=カベルネ・ソーヴィニヨンと主要品種が
異なる。白ワインは辛口=ソーヴィニヨン・ブラン、甘口=セミヨン主体の場合が多い。

04Sud-Ouestシュド・ウェスト


主要品種:カベルネ・ソーヴィニヨン/カベルネ・フラン/マルベック/タナ/プティマンサン/グロ・マンサン

スペイン国境ピレネー山脈まで、ボルドー地方を囲むように点在する。トリュフ、フォワグラ、ジヴィエの産地でもあるので、これらの料理にあう、色濃く重厚な赤ワインAOCカオール(Cahors)、AOCマディラン(Madiran)が代表的。また
AOCソーテルヌ(Sauternes)と同じ品種からなるAOCモンバジャック(Monbazillac)や、南西特有の土着品種からのAOC
ジュランソン(Jurançon)という甘口ワインもあるが、バスク地方のAOCイレルギーIrouléguyも、日本人好みと言われる話題のバスク料理にはお勧めなので見逃せない。

05Alsaceアルザス


主要品種:リースリング、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカ、ピノ・ノワール

ライン河を挟んでドイツと国境を接する。ヴォージュ山脈が偏西風をさえぎるため、フランスで最も雨が少なく、北のわり
に温暖で乾燥している。ワインもドイツのスタイルに似ていて細長いフルート瓶に入れられ、AOCで唯一品種名がラベ
ル表記されているのが特徴。51箇所の小地区から造られるグランクリュや、「ヴァンダンジュ・タルディヴ(Vendange
Tardive) 」=遅摘み「セレクション・ド・グラン・ノーブルSélection de Grains Nobles 」=貴腐と記載された伝統的甘口
ワインもある。

06Jura &Savoieジュラ・サヴォワ


主要品種:サヴァニャン(Savagnin)、シャスラ(Chasselas)

スイスと国境を接する。国内最小で最も標高が高い所にある山間部の生産地。冷涼な高山性気候から白ワインが中心
で、ヴァン・ジョーヌ(Vin Jaune)=黄ワインやヴァン・ド・パイユVin de Paille =藁(わら)ワインといった特殊なタイプも
造られている。ヴァン・ジョーヌの代表AOC シャトー・シャロン(Château‐Châlon)は、作家で美食家のキュルノンスキー
がフランス5大白ワイン(Ch ディケム(d’Yquem)、モンラッシェ(Montrachet)、シャトー・グリエ(Chateau-Grillet)、サヴニ
エール・クーレ・ド・セランSavennieres-Coulee-de-Serrant)の1つに数えられており、この地方のAOCチーズ「コンテ」との相性が抜群!

07Bourgogne & Beaujolaisブルゴーニュ&ボジョレ


栽培面積はボルドーの約1/3程で、ワインに使用する品種は、ほとんど単一にもかかわらず、多様な土壌と1つの畑
に対して所有者(生産者)が何人もに分かれるため多彩。畑に対して格付けがされており、特級=Grand Cru、1級=
PremierCruに格付けされている。『クリマClimat』はフランス語で『気候』のことだが、ちょっとした畑の位置の違いによって気象条件の違うブドウが育つことから、ブルゴーニュでは小さい畑の『区画』のことを指している。

08Côtes du Rhoneコート・デュ・ローヌ


主要品種:ヴィオニエ、シラー、グルナッシュ

地中海へと流れるローヌ河の流域。ワインの生産は赤ワイン中心で、AOC銘柄はボルドーに次いで多い。
北部は急斜面に畑があり、単一品種からのワインが多く、AOC エルミタージュ(Hermitage)やAOCコート・ロティ
(Côte-Rôtie)など長期熟成タイプのワインが有名。南部は、なだらかな台地から複数品種をブレンドした手頃な価格
帯の良品を多く生産している。

09Provence&Corseプロヴァンス・コルス


主要品種:グルナッシュ/シラー/ムール・ヴェドル/クレーレット/ヴェルメンティーノ

フランス最古の産地。生産量の約90%はロゼワイン。地方料理のブイヤベースにAOCカシー(Cassis)の白ワインやロゼ
ワインの組み合わせが有名。地中海に浮かぶ、ナポレオンの生誕地コルス(コルシカ)島ではイタリア品種が栽培されて
いるが、そのほとんどは地元で消費されている。

10Languedoc-Roussillonラングドック・ルーシヨン


主要品種:グルナッシュ/シラー/ムール・ヴェドル/ピクプール/クレーレット

地中海沿岸に広がるスペイン寄りの生産地。ブドウ栽培面積、ワイン生産量は国内最大。
かつては*V.D.N.やV.D.L.などの酒精強化ワインや日常消費用ワインの大量供給地だったが、近年は品種名表示で
コストパフォーマンスの良い地酒ワインの生産や、独自の格付け制度で注目を浴びており、 “フランスの中の新世界”
とも呼ばれる。V.D.N.のAOCバニュルス(Banyuls)の赤はガトー・ショコラにあうワインとして有名。
*VDN=ヴァン・ドゥー・ナチュレル(Vins Doux Naturels)
ブドウ果汁の発酵中に強いアルコールを添加し、発酵を停止させることにより、天然の糖分が多く残留し
甘口に仕上げたワイン。アルコールが高く保存性も高い。
*VDL=ヴァン・ド・リキュール(Vins de Liqueur)
未発酵のブドウ果汁にアルコールを添加し発酵を防止した上で、樽にて熟成をはかる。添加するものは地方によって
異なり、オードヴィーやマール、またコニャックやアルマニャックも用いられる。

この記事を書いた人

わだ えみ さん


「わだえみのわいん塾」「白金ワインアカデミー」主宰。
ワインスクールでの講師暦20年、これまで述べ2000人以上のソムリエ、ワインエキスパート、愛好家を輩出。
"地酒で地方活性"を目指し、現在長野県上田市でもわいん塾を開講中。
日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
日本ドイツワイン協会認定ドイツ上級ワインケナー
チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
日本ワイン検定1級 日本ワインマスター
南アフリカワイン・スペシャリスト(WOSA認定)
日本シードルマスター協会認定シードルアンバサダー

わだ えみ さんのウェブサイトを見る